Caution!


本作品は女性向のお話です。つまりホモ。微妙に15禁!?
いきなりそのシーン出てきます。心の準備を・・!
ダメな方はお戻りください。うっかりスクロールしないように!!




オケーィな人は下へどうぞ↓














































「あっ・・・!」

ビクンっと身体を震わせた。 思わず背けた顔をするりと捕まえ、正面に持ってくる。


「どんな感じ?」


余裕そうな声が上から降りてきて首を横に振った。 その態度が気に食わなかったのか、悪魔は無理やり唇を奪う。


「ん・・!」
「良いねぇ・・その苦しそうな顔・・・最高の糧だ」
「いっ・・・やめ・・・ッ!」
「おねだりか?だったらもっと礼儀正しくしないとな」


肩で息をするのを見て目元を緩める悪魔。悪魔の指が怪しく動く度、意識が飛びそうになるがそれを許してはくれない。頭だけじゃない。感覚がぐちゃぐちゃにされる。頬を涙が流れた。


「あーあ・・泣いちゃって。そんなに気持ち良かった?」


求められる一方的な行為。言葉も行動も陵辱でこっちなど知ったことではないのだろう。 だが後悔はしていない。ただ耐えるのみ。孤独に比べれば辛くは無いと思える。 こうなったのは全て、あの日悪魔に出会ったから。

















羽を失った天使。かわいそうに。お前は飛ぶことが出来ない。致命的だ。
神から授かった命にも関わらず見捨てられた。天使である象徴を失ったんだな。
泣いたって仕方ねぇ。羽は戻ってこないんだ。さぁ契約を交わそうぜ。












(あくま)に魂を売れ










雨が降りしきる中、足を止めた。 羽を失った天使。神に天使の象徴を剥奪された。 行く宛ても帰る場所もない。もはや居場所がない。 ぼうっと地面を見つめた。右目が動かない。動かない所か何も見えなかった。 瞳に宿る天使の魂。神は右目の魂を奪った。 残りの目で――――半分の魂で生きろという方が無理なのだろう。 生きる気力をなくした天使。 瞳を一突きすればすぐに死ぬことが出来る。 人間のように死体は残らない。全身が羽になって空に舞って終わる。 やがて羽は大地に還り、この世界の一部になるのだろう。

息を大きく吐いた。 覚悟を決めると目を閉じ、まぶたの上に人差し指を置く。 左目を串刺しにすれば全て終わることだ。 長く伸びた爪を立て、力を入れようとしたその瞬間。


「それ、いらねぇのか?」


降って来た声に目を開け手を外した。左側にいたのが幸いだ。右目を動かすと肌黒い男がいた。 男―――いや、顔に紋章がある。種族は違うが同士みたいなものだろう。 知り合いではない。だが、こんなところで会うとは思わなかった。


「悪魔・・」


天使の口からぽつりとこぼれた。悪魔はそれを聞いて目を細める。


「勿体ねぇな、それ。――――お前の魂、俺が喰っていいか?」


悪魔は魂が好物だ。だが天使の魂を食べる悪魔なんて聞いた事がない。 天使がしばし考えていると悪魔は待っているのが嫌だったのか、しきりに催促してくる。


「どうせ半分喰ったって死にゃしねぇだろ」


悪魔には左目しか見えていないのかと天使は納得し再び息を吐いた。今更だがこれはこの天使のクセだ。 何かを諦める時のクセだった。 ご自由に、と消え入りそうな声で一言残すと、天使は目をつむってその時を待った。 悪魔は好物を頂く許可ににやりと笑みを浮かべ天使の前に降り立った。 長い髪と白い肌が悪魔とは対照的だ。最も、この肌色を見て天使だと分かったのだが。


悪魔は天使のあごを持ち、くいっと上を向かせて顔を固定する。しかしこの天使はいっこうに暴れたり抵抗する素振りを見せない。珍しいといえば珍しいが、そもそも自ら片方の魂を無くそうとする方が珍しい。 その理由を聞こうとは思わなかった。ただ捨てられるはずだった好物を勿体ないと思っただけ。 声をかけたもの自分が喰いたかっただけのこと。 天使の左目を右手でかざし、人差し指と親指でつまみ出す。 爪がまぶたに触れる直前。


――・・・?――


悪魔はひとつの異変に気付き、思わず動きを止めた。 肩を通して見えるはずの羽が見えない。普通の天使なら、折った羽が首の横に出るはずである。 見えないのも当たり前だった。白くてデカくてフワフワしてる、あの羽がない。 そういえば声をかけたときも何かが違うような気がしていた。ただ肌の色で天使だということは分かっていた為、さして気にしなかったのだ。


「お前天使だろ?羽がねぇな」
「奪われた。――――神様に」


言って目を開ける天使。初めて正面から見た天使の瞳は、双方の色が異なっていた。 右目の色素がない。魂の抜け殻だ。既に魂は半分しか残っていなかったのだ。


「・・ご自由にって・・これ喰ったら死ぬだろお前・・」
「構わない。元々死ぬつもりだったんだ。君に食べられようが串刺しにしようが、どっちも同じだよ」


依然あごを捕まれたまま、天使は口早に言った。 天使は覚悟が出来ているから当たり前だが、困ったのは悪魔だ。 殺すつもりなど端からない。悪魔という種族上、魂を奪って喰らうことには慣れているが、さすがに天使を殺してまで喰いたいというワケではなかった。 だが天使の象徴を剥奪され一人前の天使とは言えず、だからといって悪魔にもなれないまま、中途半端に生かされるのも辛いのだろう。 恐らく自害の理由にこれも含まれているはず。 ならば殺してやるのが筋なのか。 天使に目を合わせれば、殺れと言うように目を閉じた。


――くそッ・・!――


あごを支えていた左手を乱暴に外すと天使は驚いたように目を開けた。


「俺はお前を殺すためにいるんじゃねぇ」
「・・そう・・」


期待はずれの目。悪魔にはその呟きで、天使が殺してくれないんだ、と思ったのがすぐに分かった。 再びあごを捕まえると、悪魔は驚きの表情を浮かべる天使に鋭く言い放った。


「俺に魂を売れ」
「え・・?」


思いがけない一言。しかも命令口調だ。魂の売買なんて聞いたこともない。 悪魔が言うにはこうだった。魂を喰らえば天使は死ぬ。たかが天使1人の生死など知ったことではない。だが羽に埋もれるのはご免らしい。 ならば魂の所有権を引き渡し、悪魔が買うことによって丸く収まるとのこと。 悪魔の目を見る。正直どちらでも良い。ただ最期に出会った者に身を任せてもみてもいいかもしれない。 天使の生死を問わないくせに見殺しには出来ない、妙な悪魔に。 天使は目元を緩めた。初めて笑った。きっと天使としては最後の笑み。言う言葉は決まっている。


















「ご自由に」







こうして天使は魂を売った。神からも見放され一人で生きる勇気をなくした天使。 天使は寄り添える人が欲しかった。自分を振り返ってくれる誰かを欲していた。 だから悪魔に魂を売った。孤独からの解放と悪魔の束縛を引き換えに。





















創作でホモ書いたのは久し振り・・その結果にゃんにゃんしてるトコは大分省きました。
本当は全部なくしちゃおうと思ったんですけど、一応ホモってワンクッション置いたし・・ と考え直して。
タイトルをSとMにしようか本気で悩んだ(笑)

天使と悪魔を闘幻叶の鈴木あさきさんに無理言って描いて頂きました。素敵な2人をありがとうございます!
飾ってあります(超マジ話)
この続きをあさきさんに献上予定ですー。(まだ書いてない)
20060901